子どもを持たない人生を選んだ30代女性として思うこと

子どもを持たない人生を選んだ。結婚しているが、今後も産む予定はない。理由はいくつかあるが、突き詰めると「この生活で十分満足してしまっているから」に尽きる。

夜、Netflixを開けば話題の海外ドラマが揃っていて、Amazonプライムでは映画もアニメも見放題。YouTubeでは趣味の動画が無限に更新される。VOD(動画配信サービス)がここまで進化してしまうと子供を育てようと思う気にもならない。正直もう「子どもでも育てようか」みたいな時代ではない。

時代は変わってしまった

一昔前は、娯楽が限られていたからこそ、家族という形に楽しみや刺激を求めるのが自然だったのかもしれない。でも今は、スマホ一つであらゆる娯楽、情報、会話が完結する。人間関係は最低限でいい。休日は自分の好きなように時間を使える。誰にも邪魔されず、誰の犠牲にもならずに。

この快適な生活を、わざわざ「育児」という超ハードモードに切り替える理由が、私には見つけられなかった。世の中には「それでも子どもを持ちたい」と強く思う人がいるのは知っているし、そういう人を否定するつもりは一切ない。ただ、私はそうじゃなかった。

そしてふと思う。こんなふうに「子どもを持たなくても満足な人生」がどんどん当たり前になっていったら、人類はどこへ向かうのだろうかと。

行き着く先は原点回帰だろうか

人間が「子孫を残す」という本能よりも、「今の生活を快適に維持したい」という欲求を優先する時代になった。おそらく、これが初めてではないか。社会インフラとテクノロジーが、個人の満足度をここまで底上げしてしまった結果、「生殖」がコスパの悪い選択肢になってしまっている。

そして、現在子孫を残す人たちはこういった娯楽よりも家族に重点をおいている人たちだ。だから、今後はより一層、私のような家族のつながりではない娯楽を求めるような人は自然淘汰され、家族を残そうとする人たちの遺伝子が受け継がれていくことになるだろう。

行き着く先は原点回帰のような気がする。生物として正しいあり方をする人が今後生き残っていき、私のような天邪鬼タイプは消えてゆく。もちろん、私は今の生活に十分満足しているし、子孫よりも夫や私が今を楽しければいいと思っている。

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